今年国内生産20周年を迎える日本HPは、なぜ「Made in Tokyo」にこだわり続けてきたのか?
現場の第一線で活躍されている4名の方からお話を伺うことで、
その理由や日本のお客様やモノづくりに対する思いを探ってみました。
1999年、旧コンパック 多摩事業所(あきる野市)で始まった「Made in Tokyo」。2002年のHPとの合併で2003年に日本HP昭島事業所へ移転。さらに、2016年6月、現在の「日本HP東京ファクトリー&ロジスティクスパーク」(日野市)へ移転。今年、国内生産20周年を迎えます。
この20年間、「Made in Tokyo」にこだわり続けた理由や、東京ファクトリーならではの特長や強みについて、日本HPサプライチェーンオペレーション本部の近藤和豊本部長にお話を伺いました。
「納期」と「品質」「コストパフォーマンス」の3つに集約されます。
特に日本のお客様は、世界で最も製品に対する要求が厳しい。
昔は海外から輸入していましたが、それではお客様の求めるニーズに対応できないと判断して20年前、国内に生産拠点を設けました。
「納期」に関しては、「オーダーを受けてから5営業日で納品」という条件を厳守するため、国内生産にずっとこだわり続けています。
「品質」に関しては特に日本の場合、CTO(カスタマイズ生産)の割合が非常に高いため、多品種少量生産できめ細かなオーダーに対応し、なおかつ「かすり傷一つに対しても徹底的にチェックし、不良品を出さない」というこだわりを全スタッフが共有して取り組んでいます。
「コストパフォーマンス」に関しては、一見すると中国生産の方がはるかに安く感じますが、日本のお客様に向けた注文仕様生産による部品調達。多品種少量生産や物流、そして納入後のサポートを一括して考慮すると、実は日本で生産してもそれほど高いわけではありません。
ベースにあるのは、HPがグローバルで展開している生産工程管理や品質管理。
製品テストを行う際のプログラムをはじめ、1台1台をバーコードで識別し、リアルタイムで製品情報を管理できる仕組み、さらにグローバルで調達する様々な部品の品質基準も厳しく設定されているので、このインフラを日本でも活用しています。
その上で、HPがグローバルで展開する他の工場と違い、日本では生産と物流を一括して管理しているのが特長。ワンフロアで部品の入荷からキッティング・組立・テスト~梱包・出荷をワンストップで流れる体制を築いているので、短納期で製品を生産・出荷できます。
また日本独自の取組みとして今、特に注力しているのは「セキュリティの強化」。
生産工程における情報セキュリティ面に一つでも問題が発生した時点で、必ず生産がストップする仕組みを確立しています。
また雇用する生産スタッフに対しては、セキュリティや守秘義務に関する契約を結んだり、日本独自のプログラムによるセキュリティトレーニングを行うことで、常に万全のセキュリティ対策を心掛けています。
「製品サイバーセキュリティ基準」への準拠に関するすべての問題に、HPは会社一丸となって取り組んでおります。
20年前に立ち上げた当初は、わずか1日数十台の生産からスタートしましたが、20年に渡る様々な創意工夫や努力の積み重ねによって生産効率を高め続けています。その結果今年は、昨年対比で3 0%の増産を可能にしています。
しかし20年前から変わらないのは、「納期」と「品質」に対するこだわり。
「5営業日納品」や「限りなくゼロに近い不良品発生率」を追求してきたことで、お客様からは一定の評価を頂いていると自負しております。
しかし、本当に目指すべきは「不良品を一切出さない」完璧な生産。
そしてお客様からの要望に対して、確実に応えられる「納期の質」を重視すること。
そのためのチャレンジは、今後も続いていきます。
現在の生産拠点である「日本HP東京ファクトリー&ロジスティックスパーク」では、先ほどご紹介した「短納期」「高品質」「低コスト」を実現するために、実際にどのような取り組みが行われているのか?
3人の現場リーダーの方にお話を伺いました。
生産工程において、不良品が発生してしまうと生産ラインが止まってしまいます。
特に短納期を厳守する日本では、致命的なミスにつながることも。
そこで普段から不良品を出さないための仕組みづくりや、仮に出てしまった際の迅速な対応、組立作業の改良などに挑戦しています。
これまでで、印象に残っているのは納品後半年してから発生した問題。
あらゆる角度から原因を探り、素材の変更と気候に起因することを突き止め、部品メーカーに”テンポラリーアクション(一次対応)” と “ロングタームアクション(中長期改善対応)” を指示し問題を解決しました。
このように問題点を解明して迅速に対策を講じることができるのも「Made in Tokyo」だからです。
海外で発表される、HPの新製品を日本で発売するには平均、1~2カ月程度のスパンがあります。
しかし、日本は注文仕様生産による多品種少量生産をメインに行っているため、日本でしか発生しない問題も起こります。 5営業日納品を守るため、生産工程での問題については、現場エンジニアと海外のエンジニアと協力し対応しています。
他にも、短い間隔で新製品を国内で発売していくために、部品の納品形態の変更指示を行い、組立てラインの効率化を推進することで「1分・1秒単位」で工期削減に挑戦しているのは、「Made in Tokyo」ならではのこだわりです。
注文仕様生産をメインに行っている日本では、海外と比べてお客様からの細かい要望に対して、1台1台きめ細かく対応していく必要があります。
例えばBIOSにパスワードを設定することで独自のセキュリティ対策を実施したり、PCに貼る資産管理シールのデザインなども、特に日本のお客様は細かいレベルまでこだわります。
きめ細かく対応するためには、製造工程がフレキシブルに対応できる体制でないと実現しません。
その点、東京の工場ではお客様から寄せられる細かなニーズに対応するためのアイデアを日本国内で議論・検討することで、迅速な対応ができるのが大きな利点。
生産スタッフだけでなく、私もオートメーション化が可能な工程に関しては積極的に取り入れるなど、お互いがフォローし合うことで信頼関係を深めながら、様々な難題を解決していきます。
日本のチカラでどんなお客様ニーズにもフレキシビリティに対応できる。
それが「Made in Tokyo」ならではの強みであり、20年に渡って守り続けたものです。
今後、さらなるセキュリティの強化、そしてAIやロボティクスに代表される最新テクノロジーによる発展も実現していく予定です。それでも、日本HPがこだわる「お客様のニーズに応え続ける」姿勢はこれからも変わりはありません。
ビジネスで活躍する最先端の機能
最新の第8世代インテルプロセッサ搭載
優れた性能 & 低消費電力の第8世代インテル® Core™ プロセッサーを搭載。
前世代と比較し大きくパフォーマンスが向上。4コア/8スレッドで動画のエンコードなど重たい作業も確実にこなします。
LTE内蔵で快適な通信環境をサポート
高速通信LTE-Advanced対応
既存のLTEと比較して高速かつ安定した通信が可能となるLTE-Advancedに対応。
HP EliteBook 830 G5の対応周波数はAU、DOCOMO,SOFTBANKの主要バンドをサポート。(通信モジュール:docomo/au相互接続試験完了済み、Softbank相互接続試験完了予定※)
※ Softbankの相互接続試験完了後、ファームウェア更新が必要となる可能性があります。
更新ファームウエアやドライバはHPのサポートサイトからダウンロード提供予定
通信モジュール名: Fibocom L850-GL(Chipset: Intel 7360)
≫ 詳細スペック(PDF)
※ LTEモデルは、近日販売開始予定です
プロセッサー比較表
※ 弊社の環境における特定構成のパソコンでベンチマークを計測した数値となり、掲載しているベンチマークスコアは参考値であり、パフォーマンスやスコアを保証するものではありません。
高速な通信を実現したLTE-Advanced。
従来のLTEよりも大幅に速度UP!
※ 規格上の最大通信速度であり、実際のパフォーマンスは通信キャリアや、地理的要因、通信状態により異なります。