食料品や服を買うとき、レストランで食事をしたとき、あるいは空港でチェックインするときなど、日常生活のさまざまなシーンの裏で、実は、日本HPのPCをベースとしたPOSソリューションが活躍していることは少なくない。


 そんな日本HPのPOS向けPC(rPOS)が2018年9月、ブランド名を「Engage」に刷新するとともに、新たなモデルを追加する。HPのPC全体が追求している「デザイン」「セキュリティ」「コラボレーション」といった要素を踏まえつつ、さらにパワフルに、また幅広い用途に適合できる柔軟性を実現し、ブランド名通りユーザーとエンゲージメントできる魅力的な製品だ。

● 汎用PCをベースにPOS向け機能を搭載した「HP rPOSシリーズ」


パーソナルシステムズ事業本部
クライアントソリューション本部
ソリューション営業部
ビジネスデベロップメントマネージャー
浦野敏明 氏

 POS端末というと、特に日本では、特定の業務に特化した「専用端末」や「レジ」の印象が強いかもしれない。確かに、1社の製品で本体や周辺機器をすべて組み込み、さらにアプリケーションまで入れて専用機として作り込んだ方が便利な部分はあったが、その分、コスト高になる傾向があった。


 HP rPOSシリーズはそうしたPOSと同等の機能を、汎用的なPCをベースとしたプラットフォームに、パートナーが提供するアプリケーションを組み合わせて実現。CPUやメモリ、ディスクを搭載し、USBをはじめとするさまざまな外部接続用インターフェイスを備え、Windows OSが動く「普通のPC」に、POSに求められる機能や堅牢性、運用性を追加することで、コストパフォーマンスに優れたソリューションとなっていることが特長だ。


 しかも「POS向け」でありながら基本はPCなので、自由度が高く、店舗に求められるさまざまな機能ーー例えば顧客管理の業務アプリケーションなどを利用することも可能だ。キオスク端末を兼ねたり、店舗の監視カメラやデジタルサイネージ管理といった幅広い用途に活用したりすることもできる。


 「従来は複数の専用端末を使い分ける必要があったが、HP rPOSシリーズは1台で何役もでき、多目的に利用できる」と、日本HPの浦野敏明氏(パーソナルシステムズ事業本部 クライアントソリューション本部 ソリューション営業部 ビジネスデベロップメントマネージャー)は説明する。国内の場合、欧米とは異なり店舗のスペースは限られている一方で、複雑な業務をこなし、多様なニーズに応えていくことが求められる。そう考えると、汎用PCをベースにしたHP rPOSシリーズは、合理的なソリューションと言えるだろう。

● パフォーマンスや拡張性をさらに高めた新機種でエンゲージメント

 HP rPOSには、ニーズに応じて3つのシリーズが用意されてきた。さまざまな店舗の雰囲気にマッチするデザインを採用しつつ、高パフォーマンスを実現した「All-in-One」、カウンター内に収納でき、POSとしてだけでなく店舗のさまざまな業務にも活用できる「モジュール型」、そしてタブレット端末をベースとし、接客しながらその場で発注や商品管理も行えるように、ベースから取り外して持ち運ぶこともできる「モバイル型」の3つだ。業種や店舗の形態、接客スタイルに応じて最適なモデルが選択可能となっている。


 2018年9月に追加される新モデル4機種は、この流れを踏襲しつつ、新たに「Engage」というブランド名を冠している。



HP Engage Go

 中でも注目したいのは、コンバーチブルモデルの「HP Engage Go」だ。スタイリッシュなデザインをPOSに持ち込んだ「ElitePOS」のフォルムを踏襲した多目的POS端末で、ドッグから取り外して店舗スタッフが携帯するモバイルPOSとしても、店舗カウンター固定のPOSとしても利用できる。盗難防止ロック機能に加え、HP EliteやProシリーズで搭載されている「HP Sure Start」などのセキュリティ機能も兼ね備えており、OSはもちろん、BIOSレベルで侵害があっても、元のクリーンな状態に復旧できる仕組みだ。


 また、スタンダードなモジュール型POS製品「RP5」の後継機種として「HP Engage Flex Pro」が登場。既にアパレル業界をはじめ多くの導入実績のあるモデルだが、最新のインテル® 第8世代プロセッサを搭載し、パフォーマンスをさらに高めている。また4つのPCIスロットを備えており、プリンターやスキャナー、カードスキャナーなど多彩なデバイスを利用できるほか、HPが提供するセキュリティ機能、管理機能も搭載する。省スペースが求められる環境向けに、よりコンパクトな筐体の「HP Engage Flex Pro-C」もリリースされた。



HP Engage Flex Pro

HP Engage Flex Pro-C


HP MP9 Retail System

これら新製品により、お客様とのエンゲージメントをさらに高めることができるだろう。


 さらに小型の「HP MP9 Retail System」は、片手で持ち運びできるサイズながら高いパフォーマンスを備えるモデルだ。Type-C含めた7つのUSBポートや、拡張可能なFlexポートも有しており、コンパクトな筐体ながら高い拡張性を備えている。こういった特長から、POSとしての用途だけでなく、組み込み機器や据え置き機器としても利用でき、幅広い業種での活躍が期待できるモデルだ。実際、多様な業種から問い合わせがあるという。


 

● ロングライフサポートとWindows 10 IoT搭載で長期安定稼動を支援

 ラインナップを充実させたHP rPOSシリーズに共通するのは、「ロングライフサポートが提供されていること」「パフォーマンスと拡張性に優れていること」「Windows 10 IoTを搭載していること」といった特長だ。


 通常のITシステムで利用するPCならば、早ければ1年半から2年もすれば入れ替えを視野に入れなければならない。これに対しHP rPOSシリーズは3年、あるいは5年の販売期間+販売完了後5年間のサポートが可能で、長期に渡る安定稼動が求められるシステムに適している。


 また、新モデルでも示された通り、小型モデルにも最新のプロセッサと多数の拡張インターフェイスを搭載している点もポイントだ。店舗のカウンター周辺を見てみるとよくわかるが、ディスプレイにレシートプリンター、バーコードスキャナー、ICカードリーダーというように、POSは単体で完結せず、多彩な機器との接続が求められる。HP rPOSシリーズは豊富なインターフェイスを搭載しているため、「このデバイスを使いたいのにつなげられない」といったことがない。浦野氏によると、インターフェイスの多さから、医療機器やデジタルサイネージのコントローラとして採用される事例も増えているという。


 もう1つの特長は、OSとしてWindows 10 IoTを搭載していることだ。Windows 7のサポート終了を背景に、Windows 10 Proへの移行を始める企業が増えてきたが、Windows 10では半年に一度のペースでメジャーアップデートが提供され、期限内に適用しなければサポート外の扱いになってしまう。かといって既存アプリケーションの動作検証などを行わずにアップデートを適用する訳にはいかず、頭を悩ませている企業も多い。しかしWindows 10 IoTは、専用機として使っている限りメジャーアップデートのスキップが可能なため、一度導入した後は手を加えることなく運用を続けることができ、ライフサイクル管理の負荷が大幅に減らせる。 その反面、セキュリティのアップデートは定期的に行うため、ウイルスに感染するリスクは回避できるのだ。


 このように、POSとしての基本性能を満たすだけでなく、「一度導入した後は、極力手を加えたくない」「多くの台数が稼動しており、運用管理・保守に手間をかけたくない」といった要求にもぴったり合致するのが、HP rPOSシリーズだ。PCという汎用的なシステムをベースにしているからこその柔軟性・拡張性と、長期間安心して利用できる体制を兼ね備えていることから、浦野氏は「POSはもちろん、キオスクや組み込み機器、医療機器、あるいはデジタルサイネージなどさまざまな領域で活用できる多機能端末といえる」と説明する。


今回のブランド名変更と新製品の投入は、既にHPリテールソリューションに取り組んでいるパートナーだけでなく、まだ販売を開始していないパートナーにとっても、製品紹介の絶好の機会といえる。また、POS用途に限らず、ロングライフPCの観点でも商材になりうるユニークな特長も、セールスポイントとして活かせるだろう。


「Engage」をきっかけに、新モデルはもちろん、HP rPOSシリーズ全体の販売拡大につなげてもらい、ぜひパートナーのビジネス拡大に役立ててほしい。


日本HP Partner News 2018年8月28日号 特集記事]
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