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【HP Sure Click Enterprise 導入事例】社会福祉法人 賛育会

社会福祉法人 賛育会

セキュリティ管理者の業務効率化に大きく貢献するHP Sure Click Enterprise

  • 社会福祉法人 賛育会
  • HP Wolf Pro Security Service

あらゆる組織において、ITの管理に掛かる工数は年々増え続けている。特に巧妙化を続ける攻撃者に対抗するためのセキュリティ強化には多大な人的、システム的な負担を強いられているところが多い。医療機関や福祉施設においてもそれは同様で、限られた予算と人員の中で、セキュリティ担当者の業務効率を最大限に広げるにはITの力が必要だ。今回は難しいセキュリティ対策において、管理負荷低減と業務効率化、生産性向上を実現させた賛育会に話を聞いてきたので紹介しよう。

事例紹介PDF
  • 目的
    管理者に依存しないセキュリティソリューションの導入
  • アプローチ
    HP SCEによる運用負担の少ないセキュリティ運用
  • システムの効果
    • 専任管理者不在でも得られるセキュリティ効果
    • ユーザーの生産性を落とさない
  • ビジネスへの効果
    • 人材不足を補いつつセキュリティを強化
    • 高いコストパフォーマンス

日本の医療・福祉を支えてきた賛育会

1918年の創立以降、105年の歩みを持つ社会福祉法人 賛育会(以降、賛育会)。創立当初は、婦人や小児の保護、保健、救療を目的とした組織としてスタートし、以降も医療や社会福祉で地域に貢献する活動を継続。現在では病院や特別養護老人ホーム、保育園などを中心に医療と福祉サービスを提供している。長年培ったノウハウや創立当初から変わらない「隣人愛」の精神で、多くの市民に愛される、地域になくてはならない組織として活躍している。

「賛育会が創立されたのは大正時代ですが、当時子どもは家で産む文化であり、新生児や小児の死亡率が高い、ある意味厳しい時代でした。そんな中、賛育会は少しでも妊婦さんや子どもたちの命を守りたいという思いで組織を立ち上げ、地域で困っている方々のために精力的に活動を続けました。2018年に賛育会は100周年を迎えたのですが、その年に世界的な慈善団体が、日本が世界一、新生児の死亡率の低い国だと発表しました。まだ婦人科や保育施設が無かった当時から懸命に活動を続けた結果、私たちの組織が多くのご婦人や子どもたちの健やかな未来づくりに貢献できたのだと喜んでおります」と語る遠矢氏。

東京都墨田区、中央区、江東区、町田市、長野県長野市、静岡県御前崎市、静岡県牧之原市などに複数の拠点を持ち、正職員、非常勤職員などを含め、約2,000人規模の組織へと成長し、地域にとって最善のサービスを提供している賛育会。そんな同組織は、IT活用やDXへの取り組みも意欲的に行っている。「電子カルテやグループウェアの活用による情報共有、業務効率化、生産性向上などは常に最適なものを模索しながら運用を続けています。ただし、IT部門に割けるリソースには限りがあり、特にIT人材の確保には苦労しています」と遠矢氏は語る。DXが進む中、IT部門の人材確保はどの企業や組織にとっても急務だけに、賛育会でもその点が課題になっているのだ。

「病院の基幹システムともいえる電子カルテシステムには専任の管理者を付けています。しかし、限られたリソースの中でそれ以外の業務にはそれほど人材を配置できるわけではありません。特にセキュリティに関しては、標的型攻撃やランサムウェアの流行などで、エンドポイントの強化が急務です。しかし、専任の管理者に依存できないため、複雑な管理を必要とするシステムは構築できません。ですから、管理者への負担が極力少ない安全策を講じる必要性を常々考えていました」と遠矢氏は課題を語る。

またコストに関しても、診療報酬は国により設定されており、ITに投資をしたからといって、その分をサービスで回収しようとするのも簡単ではなく、ソリューションの導入にはどうしてもコストパフォーマンスを考えなくてはならないのだという。

「ですから、コストメリットが高く、できれば専任管理者が不在でも運用できるセキュリティソリューションが必要だったのです」と語る遠矢氏。賛育会が抱えている課題解決のため、遠矢氏らIT管理メンバーによるセキュリティソリューションの選定が急がれるようになったのだ。

左から、社会福祉法人 賛育会
法人事務局 統括情報システム管理者 遠矢 充宏氏、
法人事務局 IT担当(テクバン株式会社) 永嶋 貴憲氏

左から、株式会社ブロード
セキュリティ事業本部 第二セキュリティ事業部 ディレクター 小出和希氏、
株式会社GRCS
セキュリティソリューション部 セキュリティエンジニア 六平 圭一氏、
ソリューション戦略部 セキュリティコンサルタント 北島 康晴氏

管理負担の少ないセキュリティソリューション

「新たなソリューションを探す中で、複数のベンダー様に相談し提案をいただきました。その中でも一番気になったのが『HP Sure Click Enterprise(以降、HP SCE)』で、仮想環境に脅威を隔離するという新しい手法に驚きつつも魅力を感じ、一度お話を伺いたいと思いました」と当時を振り返る永嶋氏。

「脅威が含まれたドキュメントやURLを開く際、仮想空間内でアプリケーションを起動し、その中で内容を確認や編集することで、万が一悪意あるファイルやWebサイトがあっても、アプリケーションを閉じれば無かったことにできるのがHP SCEです」と語るのは、賛育会より相談を受けたGRCSの北島氏。

「HP SCEは管理の手間を最小限に、セキュリティ効果を最大限に発揮できるソリューションです。このコンセプトやテクノロジーは賛育会様が求めていた理想に最も近いものだと考えご提案しました」と、同じくHP SCEを提案したブロードの小出氏は語る。

提案を受け、賛育会は協議の結果、導入を決定。しかし、いきなりの本番導入ではなく、まずはPoC(Proof of Concept:概念実証)をおこなうことになった。「賛育会では、電子カルテシステムを利用する部署や関連する部署は完全にスタンドアロンとなっており外部のアクセスは禁止されています。それ以外の部署は、各所との連絡や組織内とのやり取りに主にグループウェアと連携するメールを使っています」と説明する遠矢氏。メールでやり取りされるファイルのほぼすべてがOfficeソフトウェアによるものとなっており、まさに添付ファイルを開くときの安全性に課題があったのだという。

「HP SCEを導入したことにより、PCのパフォーマンスが下がるようだと従業員のモチベーションも下がってしまいます。そのため軽快な動作が保てるように、スペックの洗い出し等もおこないました。時間は掛かりましたが、ある程度納得のいく結果が得られたので、本格導入を開始することにしました」と遠矢氏は語る。

「賛育会様の中で外部とやり取りをする部署の方の環境において、HP SCEを導入することによる課題を洗い出し、一件ずつ解決していくことを目的としました。時間をかけてPoCを実施しましたが、そのおかげで個別の環境に合わせたノウハウを集積でき、結果的に本格導入に際しても3ヶ月で終えることができました」と、賛育会と一緒にPoCを行ったGRCSの六平氏も言葉を続ける。

こうして外部とアクセスするクライアントPCにHP SCEが順次、導入されることになったのだ。

“管理負担もほとんどありませんし、セキュリティはHP SCEに任せられます。
これからは限られた人材でも本来の業務に集中できるようになると期待しています。”

社会福祉法人 賛育会
法人事務局 統括情報システム管理者
遠矢 充宏氏

管理負担を最小限に最大の効果を発揮するHP SCE

「まだ運用がはじまったばかりなので、実際の業務の中でどのようにHP SCEが活躍してくれるのかは今後様々な形で報告が上がってくると思います。PoCでも分かりましたが、最新のPCなら職員はHP SCEの存在すら意識することはないと思います。現状では古いスペックのPCも残っていますが、順次入れ替えを行い、最終的には最新スペックになるのでそれも解消されると思います。管理負担もほとんどありませんし、セキュリティはHP SCEに任せられます。これからは限られた人材でも本来の業務に集中できるようになると期待しています」と遠矢氏は手応えを語る。

「たくさんの従業員がいるので、小さな課題は今後も出てくると思います。しかしそれらのフィードバックによって、改善策のノウハウも溜まりますし、よりよい運用に繋げられると思っています」と永嶋氏も期待を語る。

「病院ですから、何かトラブルがあっても活動を止めることはできません。そういう意味でもHP SCEによって安全が守られることが何よりも大切です。私たちのような医療機関や福祉施設は同じ悩みを必ず抱えているはずです。HPさんやGRCSさん、ブロードさんには、ユーザー目線に立ったサービスの開発やご提案をしていただけるようお願いしたいと思います。管理や業務活用に負担がなく、レスポンス良く動作し、なおかつ導入効果の高いソリューションが私たちの希望です。今後も賛育会を支えていただけるととてもうれしいです」と遠矢氏は最後に語ってくれた。HP、GRCS、ブロードはこれからも賛育会のサポートを続けていく。

本事例や製品に関するお問い合わせ|日本HP WOLF SECURITY 担当チーム

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